「勉強大好き!というわけではない」と言いながら、開発案件のリーダーを務め、社内の技術コミュニティ活動や知財開発にも取り組んでいる青島 皓平。積極的に新しい技術をキャッチアップし、フルスタックエンジニアを目指す彼のキャリア設計や、モチベーションアップの秘策を紐解きます。

クラウド関連の案件リーダーであり、コミュニティや知財チームのメンバー

▲クロステック事業部 第一クロステックセンター 青島 皓平

 

青島はクレスコのクロステック事業部 第一クロステックセンターに所属し、クラウド基盤で稼働しているアプリケーションの保守や追加機能の開発を手掛ける案件にリーダーとして関わっています。

青島 「センターは20名ほどの規模ですが、案件はニアショア開発(システム開発業務を国内の別の地方など比較的近距離の遠隔地にある事業者に委託すること)なので、私以外の4人は札幌事業所のメンバーという、部署を超えた案件です。若手のメンバーが多いので、リーダーとしてマネジメントしながら開発のフォローを行っています」

開発業務のほかにも、社内の“クラウドコミュニティ”と“知財開発チーム”にも所属しています。

青島 「クラウドコミュニティでは定期的に勉強会が開催されています。勉強会の参加者は毎回40~50名ほどで、多いときには約80名参加していました。顧客企業の社員さん向けに、実際に操作してもらいながら学んでもらう形のハンズオン研修を実施したこともあります。

 

社内サイトも充実していて、クラウド案件の事例紹介やお試しでクラウド環境を使用することもできます」

知財開発チームでは、案件管理に必要なソフトウェアをセットアップしたサーバなど、いろいろな開発案件に共通して使われるツールなどを知財として全社に共有し、それを利用することで作業時間の短縮を図っていると言います。

青島 「活用状況としては、まだまだ伸びしろがあります。知財をサポートなしに案件に取り入れることが難しい、使用するツールが決められていて使えないなど、いろんな事情があると考えています。便利ではあるので、利用できる場合はぜひ使ってもらいたいですね。これからレクチャーや研修を含めたアピールを続けていくことで、知財自体の認知度を上げて浸透させていきたいです」

希望通りの働き方で、刺激的なメンバーと出会い視野を広げる

青島は、中学生のころからPCに親しんできました。高校時代にはPCゲーム作りに目覚め、大学は迷うことなく情報系の学部に進学。学問として学ぶうちに、興味はゲームからシステム開発にシフトし、アプリケーションやハードウェア開発の手法を学びました。

青島 「就職もIT業界しか考えておらず、開発の範囲を狭めたくなかったので、さまざまな業種業界のシステムに携わっている独立系の企業に入ろうと考えました。

 

その中で出会ったクレスコから、『入社から3年間は固定の部署に配属されるのではなく、いろいろな開発案件に参画し、ローテーションを行いながら、幅広い分野を経験して適性を見つけていく』という話を聞きました。自分の就職に対する希望にぴったりだったことが、入社の一番の決め手です」

こうして2016年にクレスコに入社した青島。3カ月の新人研修の後は、Webアプリケーションを開発する案件に参画。その後は組み込みシステム開発を経験しました。

青島 「入社3年目を前に、正式配属の希望を出します。私はWeb系の案件を扱う部署に行きたいと伝えたのですが、当時の上司が私の普段の行動を見て、当時あった“サービスデリバリーセンター(略称SDC)”という部署への配属を打診されました。

 

SDCは技術力の高いメンバーが集まっている部署で、成長を促すために勧めてくれたのだと思います。私としても、まさに就職のときに希望していたさまざまな業界の案件に携わる部署だったので、快諾しました」

こうしてSDC所属となった青島。SDCでの経験は非常に印象的だったと振り返ります。

青島 「当時の私は、目の前の業務を進めるのに必要な、目先の技術のことばかり考えていました。でも先輩たちは、次にどんな技術が流行るかなど、もっと先のことを話していました。とても刺激的でしたね。

 

また、サービスデリバリーセンターのセンター長と1on1で話していた中で、初めて知財開発チームのことを知り、チームに参加しました。サービスデリバリーセンターに入らなかったら、今の自分はなかったと思います」

理想を実現し、社内に良い影響を与えられるように、工夫して時間を活用する

▲オンライン勉強会で講師を担当する青島

 

青島が初めてリーダーを担当したのは入社から2年が過ぎたころ。組み込みシステム開発案件での新チーム発足に合わせて、上司から声がかかりました。

青島 「クレスコでは大きく分けて、マネジメント系と技術系のふたつのキャリアパスがあります。私は技術系のキャリアパスを希望していますが、その実現のためにリーダー経験が必要だと考えていたので、良い機会でした」

具体的には、「会社に必要な技術をフィードバックする立場を目指している」と青島は続けます。

青島 「個人の強みを考えたときに、技術だけでは足りないと思っています。お客様や、お客様の業界のビジネスを考えた上で、どうすればお客様が成長するかを考える。結果お客様が成長すれば、クレスコの成長にもつながります。

 

会社を成長させるために、どんな技術を扱うべきなのかを自分で研究して、その結果をフィードバックできるような技術者になりたいです」

リーダーになれば管理業務が増え、技術的な業務に割ける時間が短くなるのがわかっていたからこそ、コミュニティや知財開発チームに加わったと青島は振り返ります。

青島 「コミュニティも知財開発も、社内の活動なので、技術的な活動を行う大義名分になるだろうという考えがありました。

 

でも、実際にコミュニティの勉強会に参加して、技術力の高い人が社内全体の技術レベルを高めるために人に教えたり、発表したりしている姿を見て、私も自分から勉強会をやりたいという気持ちが生まれました。

 

先輩たちのような高いレベルの技術力にはまだ遠いですが、自分が学んだことを勉強会でフィードバックする形であれば、他の社員にも良い影響を与えられるのではと考えて実践しています」

勉強会を続けるにつれ、課題も見えてきたと言います。

青島 「時間的な余裕がないと勉強会には参加できないという物理的な課題や、さまざまな技術コミュニティがあり勉強会に来る一部の人に対してしかアウトプットできないジレンマもあります。

 

そのため、私がいろんな開発案件に入って、技術や知識をメンバーに提供し、案件が円滑に進むようにするという活動を考えています。今後は私が携わっている案件の業務バランスを取りながら他の案件のフォローに入れるように調整していく方針で、上司とも会話を進めています」

プロセス改善、フルスタックエンジニア……。周りからの刺激を得て成長を続ける

▲コミュニティメンバーとの懇親会にて(青島は写真中央)

 

青島のモチベーションの源泉は、周りからの刺激だと言います。

青島 「実は、勉強大好き!というわけではなく、怠けグセがあるほうです(笑)。でも、自分の価値を高め、やりたいことを実現させるには、勉強が必要。やらないよりも、やって結果を得る方が自分にとってはプラスになります。

 

なので、会社の施策に自分の学びたいことを紐づかせて、モチベーションを高める仕組みを自分で作っています。頑張っている人たちの中に入って、一緒に行動することで湧いてくる、『怠けていられないな』という気持ちを活力にしています」

そんな自分自身を振り返って、「私の経験上は、クレスコでは、望めばなんでもできた」と青島は続けます。

青島 「逆に、望まなければ流されるまま、成長スピードも遅いままです。必要なのは主体性と積極性です。

 

私のような情報系出身の理系は、最初は技術的なアドバンテージがありますが、数年も経てば横並び。逆に文系出身の方が当初コミュニケーション能力が高かったとしても、社会人経験を積めばみんなそれなりに流暢に話せるようになります。

 

しかし、挑戦する気持ちは数年では変わりません。漠然とでもやりたいことがあって、それに向けて自分から行動できる、挑戦できる人がクレスコに合っていると思います」

青島が今一番注目しているのが“開発プロセス”。システム開発に、どういう手法を取り入れたら開発がうまく進むかを見極めていきたいと考えています。

青島 「開発全体を考えるのは管理業務という印象があるかもしれませんが、私は技術と管理を分けて考えることはできない分野だと考えています。

 

新しい技術や開発手法は日々生まれているので、技術屋だからこそできる開発プロセスの改善活動を行い、効率化できればと思っています」

いち技術者としては、分野の境を超えてシステム開発や運用をひとりで行うことができるフルスタックエンジニアになることを目指しています。

青島 「今の時代はインフラとアプリケーションの境が曖昧になってきているので、その両方ができるエンジニアが求められています。さまざまな技術を自分のものにして、システム開発において不明なところがないというエンジニアになりたいですね」

自分の進みたい道を見据え、モチベーションをコントロールしながら歩み続ける青島。今後は周りに刺激を与える側になり、会社やお客様の成長を促していくことでしょう。

 

※ 記載内容は2023年2月時点のものです