2019年の入社以来、旅行業界向けの予約システムや基幹システムの開発・保守に携わってきた野原 大知。2022年には育児休業を1年間取得し、復帰後の現在は共働きの妻と協力しながら仕事と育児を両立しています。短期間でさまざまな変化を経験した野原が、これまでの歩みを振り返ります。
▲ビジネスソリューション事業部 システムエンジニア 野原 大知
2019年に新卒でクレスコに入社した野原は、入社後一貫して旅行業界向けのシステム開発に携わっています。
野原「入社4年目の2022年度に1年間育休を取得しました。育休前はインターネット上で宿泊施設を予約できるシステムの案件を、育休後は基幹システムという、お客様の業務の中核に直接関わるシステムの案件に携わっています」
入社2年目の2020年には、新型コロナウイルスが流行。お客様の変化を間近で見ていました。
野原「緊急事態宣言やGo Toキャンペーンなど、日々状況や情報が変わり、何をすればいいのかもつかめないまま、旅行業界全体が手探り状態で、開発現場も急にスケジュールが変更になるなど、バタバタしていました。『自分の仕事が世界情勢とリンクしている』と日々実感していましたね」
大変な状況ながらも着実に経験を積んだ野原は、2021年からサブリーダーに就任します。
野原「コロナが少し落ち着いて、旅行業界のIT投資が少しずつ増えてきたタイミングでサブリーダーを任されました。
サブリーダーになる前にも、同じチームのメンバーのフォローをすることがあったので業務自体に大きな変化はありませんでしたが、チームメンバーが3名増えたのは大きかったです。メンバー1人にかける時間が少なくなりますし、視野も広げなければいけないので、はじめは大変でした」
サブリーダーとしての経験を重ねるうちに、“伝え方”に関する学びがあったと、野原は振り返ります。
野原「メンバーそれぞれ性格が違いますし、国籍の異なるメンバーもいるので、相手に合わせたコミュニケーションを意識しています。
私も含め、基本的にメンバー全員が在宅勤務なので、やり取りもチャットが中心です。あまりにも事務的な内容だと殺伐としてしまうし、かといって砕けた表現でも伝わらない。自分で作業をするのとは違う大変さがありますね。
以前リーダーをされていた先輩とは距離が近く、相談しやすい環境なので、いろんな方とコミュニケーションを取りながら、日々努力しています」
▲学生時代、フランスに旅行した際の1枚
大学時代は数学をメインに学んでいた野原。就職活動開始時から、IT業界に興味があったと言います。
野原「大学で学んだことを活かしたいという軸がありました。私の学科は数学以外にも情報系の授業があり、IT業界に就職する先輩も結構いましたし、私自身、情報系の授業をおもしろいと感じていたので、自然にIT業界が選択肢に入っていました」
クレスコとの出会いは、就職情報サイトからのメールだったと言います。
野原「当時実施していた、“現場配属インターンシップ”の案内が届いたんです。クレスコという社名自体はどこかの合同説明会で聞いた記憶があり、インターンの内容も、社員に混じって実際の業務を複数日にわたって体験できるという内容だったので、インターンに参加しました」
インターンで体感した、クレスコ社員の雰囲気や風通しの良さが決め手となり、野原は2019年にクレスコに入社。最初に担当したのが、旅行業界向けの予約システムの保守業務でした。
野原「最初は、とにかく指示されたことをひたすらやる、という感じでした。業務も技術もわからないことだらけでしたが、『新人なんだからわからないのが当たり前』と考えていました(笑)
実際、教えてくれる先輩や上司がすぐそばにいましたし、相談や質問をするタイミングを意識した結果、スムーズにコミュニケーションできたので、不安は少なかったように思います。話しかけるタイミングは、今でもずっと気を付けていますね」
また、最初に“保守”を経験できて良かったと、野原は振り返ります。
野原:「業務の性質上、小規模なシステム変更や機能追加、細かい問い合わせの対応など、短いスパンでさまざまな作業が発生します。それを通して、いろんなパターンの作業を経験できたし、連動している他のシステムを幅広く理解できました。
その後は、同じお客様の開発フェーズの案件も経験しましたが、保守業務に携わっていた時に学んだことを活かせた機会が多くありました」
▲育休中、子どもと触れ合う野原
野原は入社4年目の2022年に、1年間育児休業を取得します。
野原「私は育児に関わりたいという気持ちから、『子どもができたら育休をとろう』と以前から思っていました。
『子どもができました』とリーダーに報告した時に、『育休とる?とるなら1年くらい取得したら?』とリーダーから言ってもらえました。クレスコでは部署を問わず、多くの男性が育休を取得している印象がありますね」
育休中は、人事からの手続きの案内のほかに、部署からの連絡もあったと言います。
野原「『節目の時期なので部署で飲み会を実施します。都合よければ来ませんか』というお誘いを個別でいただいて、参加したこともありました。久しぶりに会う方がたくさんいて、楽しかったです。年上の方とも、お互いの子どもの話をしたりして、新鮮でした」
とはいえ、復帰が近づくにつれて、不安も大きくなっていったと言います。
野原「新卒入社の時のような気持ちで復帰しました。担当は基幹システムに変わりましたが、育休前と同じ旅行業界の保守業務。久しぶりでもできる作業をリーダーが考えて振ってくれたので、想像よりもスムーズに仕事の感覚が戻ってきました。気軽に会話できるチームメンバーが多いことも大きかったです」
野原の復帰後の立ち位置は、復帰前と同様サブリーダーです。復帰して約半年後に、関わってきた案件が終了しました。
野原「既存のシステムに、とある機能を追加する、という案件でした。
チームは私ともう1名で、規模は小さいものでしたが、ブランクがある状態でマネジメント業務を行うことや、お客様の部署を超えて業務全体を管理する基幹システムは、予約システムよりも多くの周辺システムが存在するため、理解しなければならない範囲や量が多かったこともあり、無事に終了できて安心しました」
家庭のことも引き続き行っています。
野原「在宅勤務なので、業務終了次第、育児に合流しています。休日は基本的に家族全員で過ごしますが、妻がシフト勤務の仕事をしているので、一人で子どもの面倒を見るときがあります。世間では『父親ひとりで子どもを見させられない』という話もあるようですが、育休中の経験から、問題なく対応できています」
改めて、「育休を取得して良かった」と野原は続けます。
野原「もし育休を取得していなかったら、子育てに関わらないまま、子どもや家族に対しても、育児そのものに対しても、地に足をつけたコミュニケーションや行動ができないままだったのではないかと思います。育休を取得したからこそ、仕事と家のバランスが保てていると感じています」
▲育休前、同期とともに所属部門の部会の企画を行う野原(野原は写真右下)
仕事のやりがいについても、育休復帰後に変化があったようです。
野原「復帰したてということもあり、今は問題なく問い合わせ対応ができただけでもやりがいを感じます。
何事も、自分でまず調べることを意識しています。あまりにも調査に時間がかかってしまうと相手に迷惑がかかるので、その場合は有識者に質問しますが、自分で調べた方が、学びが深いと思うので」
そんな野原の直近の目標は、リーダーになることです。
野原「今はサブリーダーの役割を期待されているので、引き続き期待に応えていきたいですし、その結果、リーダーになれたらと考えています。
長期的な目標については、このままマネジメントに力を入れていくか、技術のプロフェッショナルの方向か、正直ずっと迷っています。
当初は技術を突き詰める方向で考えていましたが、IT関連の技術は種類が多く、どの技術を極めるかが決まらない中でマネジメントをする機会をいただいて。マネジメントはあらゆる案件で役立ちますし、どちらも良いところがあるんですよね」
ロールモデルとしている先輩も、それぞれに強みがあると言います。
野原「今までの案件で接してきたリーダーの方々全員を参考にさせてもらっています。メンバーに気さくに話しかけてくれる、関係づくりが上手なマネジメントに長けている方や、技術にも明るくて、レベルの高い資格を取得されている方など、お会いした方の尊敬できるところを学びながら、自分の道を見つけていけたらと考えています」
どちらにせよ、クレスコには成長できる機会があると野原は続けます。
野原「1社でいろんな業界のお客様やいろんな技術を手がけていて、研修も充実しているので、いろんな経験が積めるとか、幅広いスキルを得ることができると思います。
そういう機会があることをクレスコの魅力だと考える人もいると思いますが、私はやはり社内の雰囲気や社員の人柄の良さが一番です。居心地が良いんですよね。インターンの時に感じたことと変わらないです」
野原はこれからも仕事と家庭を両立させながら、さまざまな経験や人との出会いを通して、野原なりの道を見つけていくことでしょう。そして、さまざまな選択ができるクレスコだからこそ、その道を実現していくことでしょう。
※ 記載内容は2023年12月時点のものです。