大阪事業所にてリーダーとして開発に従事している久万(くま) 颯一郎。プログラミングが大好きで、初めてのことでも、難しい業務でも、楽しさを感じると言います。そんな久万が、仲間とともに開発に没頭した学生時代や、クレスコとの出会い、今後の展望を語ります。

大阪事業所で、わくわくしながら開発に没頭

▲大阪事業所メンバーとのゴルフ風景(久万は写真左)

 

2022年にクレスコに新卒入社した久万は、現在大手自動車メーカー向けの自動車診断ツールのアプリ開発に携わっています。

久万:「車の修理が必要になった時に、センサーの値などをもとに故障箇所を割り出し、PC上で確認できる企業向け診断アプリの開発を行っています。私はリーダーをやらせてもらっていて、ほかにプロジェクトマネジャー(PM)とメンバーが1名ずつの、合計3名のチームです」

久万がこの案件を担当して約1年。案件開始時のことをこう振り返ります。

久万:「開発において、比較的新しいフレームワークを使うことが決まっていたのですが、私含め、そのフレームワークを使用した経験があるメンバーがいませんでした。なので、最初はみんなで勉強したり調べたりして、試行錯誤の連続でした」

久万にとっては、リーダー業務も初めてで、まさに初めてづくしと言えるものでしたが、大変だと感じることはなかったそうです。

久万:「何をしていても楽しい状態でした。開発途中でエラーが出ても、なぜエラーになったかを調べたり、解決策を探ったりすること自体が好きなので、わくわくしながら仕事をしていました。

 

その中でも、アップデートの目的である、『どうしたらユーザーが使いやすくなるか、見やすくなるか』などのユーザー視点を意識し続けてきました。途中経過をお客様に確認いただいた際に『見やすくなった』とフィードバックいただけたのは嬉しかったです」

そんな久万の配属先は大阪事業所。事業所の社員とは心地よい関係性を築けていると言います。

久万:「大阪事業所に所属している社員は本社と比べて少人数なので、その分コミュニケーションを取りやすいと思います。無理やり一体感を作り出そうという雰囲気ではなく、飲み会や年2〜3回のゴルフも完全に自由参加です。お互いへのリスペクトを感じながら、ほどよい距離感で働けています」

高専プロコンの出場をきっかけに、クレスコと出会う

▲久万が出場した2017年の高専プロコンの様子

 

久万にとってプログラミングを学ぶきっかけになったのは、ゲームでした。

久万:「ゲームを通して、なにかおもしろいものや、人を楽しませるものを作りたいという、漠然とした夢を持つようになりました。その中でプログラミングを知りました」

プログラミングでゲームを作りたいと、高等専門学校の情報系の学科に進学した久万。課外活動に積極的に取り組みました。

久万:「全国高等専門学校プログラミングコンテスト(高専プロコン)に出ることを目指す部活に入り、3年生から5年生までの3年間、選手として出場しました」

久万が出場したのは3回とも競技部門。年によって、競技内容は異なります。大会当日に発表される課題をクリアするまでの時間を競うもので、いかに速くアルゴリズムを作れるかが問われます。

久万:「競技内容は、対戦相手の高専チームとの陣取り合戦が主流です。他にも、あらかじめ発表されたテーマに沿って競技用AIを作成し、大会当日はエラーが出た場合の修正や、対戦相手の戦術に対抗するために、作成したAIをその場で修正し、より効率良く、より正確に計算できるかを競うものもありました。

 

大会では予選と本選があり、最高記録は本選出場。入賞はできませんでしたが、課題を解くこと自体が楽しかったです」

高専プロコンへの出場が、クレスコを知るきっかけにもなりました。

久万:「高専プロコンの協賛企業ということで、学校の教員の方から紹介いただき、そこで初めてクレスコという会社を知りました。調べていくうちに、独立系のシステムインテグレーターとして、自由度高く、先進技術も取り入れた開発を行っていることがわかりました」

もともとはゲームを作ることが目標でしたが、授業で詳しくITを学ぶうちに、ITでできることは幅広く、ゲーム以外にもおもしろいことをいろいろ作ってみたいと感じた久万にとって、クレスコの独立系ならではの自由度の高さは魅力的でした。

久万:「頭の中では、完全に技術者集団のようなイメージでした。そういう環境でどんどんスキルを磨きたいと思い、クレスコに入社しました」

仲間とともに、開発に没頭した学生時代

▲学園祭での様子(右の写真は久万が5年生の時にチームで開発した触覚フィードバックデバイス)

 

久万は高専時代、高専プロコンだけでなく、学園祭にも力を入れていました。

久万:「学科ごとに作成した作品を展示・発表する機会があるのですが、特に4年生の時にチームを組んで作ったVRゲームは印象に残っています」

久万たちのチームは、魔法の杖に見立てたコントローラーを使って、杖を振ってダンジョンをクリアしていく、というゲームを作ることになりました。

久万:「せっかくVRを使うので、一般的な手に持つタイプのコントローラーではなく、杖型のコントローラーを自作することにしました。その方が、没入感が出ておもしろくなるだろうと思ったのです。

 

当時は今ほどVRが一般的ではありませんでしたし、小学生くらいのお子さんも来場するので、実際に杖を振って操作するという体験に、みなさんがとても興奮されていたのが印象的でした」

開発期間は半年ほど。夜遅くまで開発に没頭していたと、久万は振り返ります。

久万:「高専では寮生活だったため、学校でも寮でも、横には常に仲間がいるという環境でした。寮に24時間使えるラウンジがあり、みんなで集まって深夜まで作業していました。順番に好きな音楽をかけながら開発に没頭していたのが懐かしいですね。そのまま徹夜で授業へ行くこともありました」

それぞれが、好きで「これが作りたい」と集まったメンバーなので、みんなモチベーション高く取り組めたという久万。とはいえ、チームだからこその大変さもあったと言います。

久万:「役割分担して、お互い認識が合っているつもりでいても、いざ合体させると合わなかったり、思っていたものと違ったり。それが杖のようなハードウェアの場合、ソフトウェア開発以上に時間も予算もロスしてしまう。それぞれの認識や進捗をこまめに共有しあうことの重要性を学びました」

この経験は、今の業務にもつながったと、久万は続けます。

久万:「今はメンバーがいるので、高専当時のことを思い出しながら、コミュニケーションを頻繁にとったり、上司にもこまめに報告することを心がけています。でも、共有すべき情報が足りないなど、認識のずれはなかなかなくなりません。まだまだ発展途上なので、精進します」

「久万に任せれば大丈夫」と思われる存在に

▲第二エンベデッドソリューション事業部 大阪開発センター 久万 颯一郎

 

現在、久万は通常業務のほかに、協賛企業の社員として高専プロコンに関わっています。

久万:「2022年に入社してから毎年、協賛企業の所属社員として、大会当日に見学参加しています。出場している学生さんや教員の方と積極的にコミュニケーションを取り、クレスコという会社を知ってもらうことが主なミッションです」

大会には久万と同様、「徹夜して頑張りました!」という出場者もいて、懐かしさを覚えるという久万。同時に刺激もあると言います。

久万:「今は会社員なので、体調管理を考えると、さすがに徹夜はしなくなりました(笑)なので、学生だからこその貪欲さや勉強への熱、その結果として自分がつくりたいものが形となって展示されているところを見て、活力がわいてきます」

そんな社会人になった久万の、想い描く将来像は変化したのでしょうか。

久万:「おもしろいものを作りたいという気持ちは変わりません。引き続き、ユーザーにとって便利なもの、使いやすいものを作っていきたいです。まだ経験が浅いので、自分から進んで行動して、経験値を増やしていきたいですね。そうすれば、相手からも信用いただける人になれるのではと考えています」

多方面で経験を積み、どんな分野、どんな難易度でも、「久万に任せれば大丈夫だと思われる存在になりたい」と続ける久万。具体的には、どんな挑戦をしたいのでしょうか。

久万:「挑戦したいことはめちゃくちゃたくさんあります。その中のひとつがAIです。学生の頃からすごい技術だなと感じていたこともあり、少しずつ勉強しはじめています。

 

いつか実際に業務でも使えたらと思いますが、そうでなくても、クレスコにはAIに興味のある社員が集まるコミュニティもあるので、自分から積極的に動けば、道を作ってくれる会社だと思っています」

新しいことや難しいことに、楽しさを感じながら積極的に行動する久万。より多くの「わくわく」を得るために、今後も経験を重ね、挑戦を続けていくことでしょう。

 

※ 記載内容は2024年3月時点のものです。