クレスコ福岡事業所で、システムアーキテクトとして複数の案件に携わる松本 繁治。モノづくりが好きな松本は、学生時代にプログラミングと出会い、ベテラン社会人になった今も、積極的にITスキルの研鑽を続けています。そんな松本の、学び続ける理由や今後の展望に迫ります。

自己研鑽で得たスキルを活かし、システムアーキテクトとして業務に従事

▲地域イノベーション本部 福岡開発センター 松本 繁治 

 

松本は現在、モバイルアプリとWebシステムの開発案件に携わっています。

松本:「モバイルアプリの案件は、企業向けに、シェアオフィス内の座席予約ができるアプリのメンテナンス対応を行っています。Webシステム開発企業向けで、社員に貸与しているスマートフォンの制御や、紛失時のフォローができるシステムです。どちらも参画して2年ほどになります」

両案件とも、松本はたまに開発業務も行いつつ、メインの役割はシステムアーキテクト(開発において、全般的な構造の設計や、基礎・中核部分の設計や仕様策定、全体のプロジェクト管理などを行う立場)です。

松本:「7年前くらいから少しずつアーキテクトの領域の業務も担当するようになり、5年くらい前からアーキテクトを任されることが増えてきました。ちょうど積極的に勉強会に参加するなどして、Web開発のスキルを全体的に理解できてきたタイミングだったので、得た知見をそのまま生かすことができています」

松本の所属は福岡事業所。オフィスはオープンな環境だと言います。

松本:「福岡事業所には約60名の社員が在籍しています。事業所内はひとりひとりの座席が固定されていないフリーアドレス制なので、いろんな人と会話がしやすい環境だと思いますね。

 

部署や案件の状況などにもよりますが、リモートワークが推奨されていて、私の場合、オフィスへ出社するのは週2回程度です」

入社当時と現在とでは、社内の雰囲気にも変化を感じるそうです。

松本:「私がクレスコに入った時と比べると、若い社員が格段に増えましたね。以前は即戦力になる経験者ばかりを採用していたので、必然的に年齢層も高めでした。

 

今は新卒社員が毎年4、5人ほど入ってきていて、事業所全体でしっかり育成していこうという雰囲気になっています」

専門学校で出会ったITが、性に合っていた

松本は高校卒業後、IT系の専門学校に進みました。

松本:「正直、進路を決めるときに、やりたいことが明確にあったわけではありませんでした。そんな状況で大学に行くのもな…という思いがあり、なんとなく将来性がありそうだと感じていたITを学べる専門学校を選びました。」

それまでプログラミングの経験は一切なかった松本でしたが、この判断は正解だったと言います。

松本:「もともとモノづくりが好きだったということもあり、コードを書くこと自体が好きになりました。自分で組んだプログラムが実際に動いているのを見るのが楽しかったですね」

就職活動では、ITという方向性はそのままに、地元企業、かつ大手ではない企業に絞って活動しました。

松本:「いくつかの会社を受けてみた結果、福岡を拠点に、人材派遣やソフトウェア開発を展開する企業への入社を決めました。大手を避けたのは、シンプルに敷居が高いと感じたからです(笑)」

こうしてITエンジニアとしてのキャリアをスタートした松本。金融、通信、医療、流通など、様々な業界向けのシステム開発案件を経験しながら着実にキャリアを重ねていった松本ですが、2019年に大きな転機を迎えることになりました。

松本:「当時は、新卒で入社した企業から転籍し、“クレスコ九州”に在籍していたのですが、福岡事業所としてクレスコと統合されることになりました。

 

社内システムや制度が大幅に変わることに懸念があり、このタイミングで転職するかどうか悩みました」

悩んだ結果、このまま頑張ってみようと転職せずに残ることを選んだ松本。蓋を開けてみると、良かったことが多かったと言います。

松本:「以前は有給休暇の取得タイミングがつかみづらいと感じるときがあったのですが、クレスコになってからはそう思うことがなくなりました。ほかにも評価制度がわかりやすくなったりと、心配は全くの杞憂に終わりました」

勉強会を通じて広がった、知識と視野とキャリア

▲松本が聴講参加した勉強会の様子

 

モノ作りが好きで、社会人になってからも、開発業務を中心に業務に邁進してきた松本は、長期出張していた東京で、エンジニア人生が変わったと振り返ります。

松本:「クレスコ九州時代の2015年に、半年間東京に長期出張していました。が、出張期間が延び、最終的には2年間東京で過ごしました。コロナ禍前のことで、テレワークが浸透した今との差を感じますね(笑)

 

東京での生活に慣れ、休日の時間をうまく使えるようになってきたときに、社外の勉強会に参加してみようと思い立ちました。東京では多くの勉強会が開催されていましたし、技術者として、『このままで良いのか』と思っていたタイミングでもありました」

松本は、当時携わっていたWebシステム関連の勉強会に参加することにしました。

松本:「参加してみると、いろんな分野の専門家が登壇されていたので、勉強会の内容がそのまま業務に通じるということはなく、勉強会でメモしたことを帰宅後に復習しながら勉強していました」

様々な勉強会への参加を続けるうちに、視野が広がっていったと、松本は続けます。

松本:「一番印象に残っているのはPerlというプログラミング言語関連の勉強会です。私が参加した、最初 の大規模な勉強会で、Webシステムの深さを理解するきっかけになった勉強会でした」

東京出張の期間が終わっても、松本の学ぶ習慣は続きました。

松本:「今は、e-learningや、勉強会で紹介されていた講座や本など、さまざまなものを通じて勉強しています。

 

もともと私は勉強家だったわけではないのですが、勉強会に出て、『たくさん勉強したい』と思うようになりました。勉強を通じて視野が広くなり、業務においても、それまでは自分の業務の担当部分しか理解していなかったところから、全体を理解できるようになったと感じています。今、システムアーキテクトを任せてもらっているのも、こういう経験や実績を認めてもらえたのでは、と感じています」

より高く、強いエンジニアへ

▲2020年に福岡事業所で開催されたオフサイトミーティングの様子(松本は左上)

 

松本はここ数年で、クレスコ社内の勉強会にも参加するようになったと言います。

松本:「Webの勉強の延長で“Webフロント技術勉強会”、経験がないのでやってみたいと思って入った“組み込みソフトウェア勉強会”、自分の作業を効率化できるかなと、業務自動化の勉強会にも入っています」

「基本的におもしろそうと思うものに参加している」と言う松本。e-learningでは、AWSを学んでいます。

松本:「AWSを業務で扱うことがあったのですが、経験のない分野で、どうにか期待されたものを作ったものの、経験者の方が作ったものと全然レベルが違って 。もっとレベルを上げないと、と思い勉強しています。

 

会社には、e-learningのアカウント料金を補助する制度があるのですが、枠が限られているため、若い社員に使ってほしくて、私は自腹で登録しています」

学ぶ内容や範囲がどんどん増えている松本ですが、原点は今も変わらないと言います。

松本:「モノづくりが好きなんです。開発も、作っていく過程が楽しくて。作ったシステムが完成して、思い通りに動いた瞬間の『できた』という感覚が一番のやりがいです」

さらに、自己研鑽を続けることの重要性についても語ります。 

松本:「続けること自体が大事だと思っていますし、業務を通じて学べることは限界があるとも思っています。

 

その時は覚えて身についたつもりでも、別の業務で別の技術を扱っていると、前に使っていた技術を忘れてしまう…ということもあると思います。私はそうではなく、学んだことは定着させて溜め込んでおき、次の業務で生かしていきたいという思いで取り組んでいます」

そんな松本が、今後目指すものはあるのでしょうか。

松本:「今後はAIも勉強したいです。今、とても注目されていますから。

 

もっと先、10年後くらいのことは、具体的には思いつかないのですが、今よりも“高み”にいたいですね。技術的な部分で引き続きいろいろ学んで、様々な場面で対応できる、今より強い状態になりたいです」

キャリアが深まるにつれて、自分の視野や活動領域もどんどん広げている松本。エンジニアとしての高みを目指し、松本はこれからも貪欲に学び続けます。

 

※ 記載内容は2024年5月時点のものです。