2008年に中途入社した内田 真由美。法務総務部のマネージャーとして、全社イベントの企画・運営や、社内業務ルールの運営・改善、同システム更改案件運営などの業務を担当しています。縁の下の力持ちとして多くの社員を支え続ける彼女に、入社経緯やこれまでの業務内容、総務担当として描く理想の会社像などについて聞きました。

モットーは社員へのサービス向上!常に前向きなマインドで周囲を引っ張る

▲法務総務部 内田 真由美(ウチダ マユミ) 

 

現在、内田は全社イベントの運営業務や、全社的な業務プロセス改善案件の推進に携わっています。

内田:「今は全社イベントの運営がメイン業務です。CRESCO All Hands(月次の夕礼)にはじまり、3カ月に一度のマネジャーミーティングや毎年4月のKICK OFF(経営方針発表会)などがあります。中でもKICK OFFは、開催が終わった直後の5月から次年度の会場探しなどをスタートするので、1年を通じて、常に何らかの関連イベントが走っている状況だと言えます。最近は、私はイベンターになっちゃったのかなと思っています(笑)」

毎月のように開催されるイベントの運営に携わる内田ですが、いつまでたっても慣れるということはないそうです。

内田:「例えばコロナ禍のKICK OFFでは、それまであまり経験のなかったオンライン開催の準備が必要だったり、リアルとオンラインのハイブリッド開催を模索したりしました。その後、ようやくコロナが落ち着いてきて全面的にリアルで開催しようとなったり、社員が多くなったので、KICKOFF(経営方針)とパーティーを分けて開催しようということになったりして。常に新しいお題が出てくる感じです。」

所属する法務総務部では、メンバーのマネジメントも行ったと言います。

内田:「直属の部下がいた前年度までの話で、今はそこまでではないのですが…(笑)マネジメントと言えばかっこいいものの、私の場合は『さあ、やるよ!』と激を飛ばすだけの、昭和感あふれる接し方だと思います(笑)。総務の仕事は、ある意味社員の方向けのサービス業とも言えるので、常に『サービス向上のために』と言い続けていましたが、同じマインドじゃなかったら、しんどかったでしょうね……。

 

ただその中でも、一人ひとりの特性を見極めることは意識していました。メンバーの仕事を見ていると、『きっとこの業務は楽しみながらやっているんだろうな』と感じることがあるのですが、意外にも本人はそれに気づいていないことが多いんです。そういうところを見つけたときは、それを掘り起こして、『あなたこの仕事得意よね。だったらきっとこの仕事もうまくやれるはず』と仕事を振ってあげたり、少しずつ得意領域を広げてあげたりするサポートができたときはうれしかったですね。」

手探り状態の中、クレスコ初の海外拠点立ち上げをサポート

▲日本料理店時代の同僚と(内田は写真前列中央)

以前は、IT企業とはかけ離れた業界(ホテルの日本料理屋さん)で働いていました。

内田:「ふと将来を考えたときに、少しでもパソコンを触れるようになっておいたほうがいいと考え、派遣会社に登録し事務員として働くことに。その派遣先の一つがクレスコでした。

 

派遣期間の終了が近づいてきた時、当時の事業部長さんから『うちで正社員として働かない?』と声を掛けていただいたんです。社員のみなさんの人柄が良く、私も『ずっとこの人たちと一緒に働きたいな』と感じていたこともあり、入社させていただきました。」

派遣社員から正社員に切り替わってからも、引き続き同じ事業部に配属されました。

内田:「エンベデッドソリューション事業部という当時約200名の部署で、事務スタッフは5〜6人が所属していました。私が入社して4年ほど経った頃、上海にクレスコ初の海外現地法人を立ち上げることが決まり、そこで輸出入に関する業務を担当することになりました。

 

何しろそれまでに「輸出」したことがある事業部がないので、全くのゼロからのスタートでした。一応、「輸出管理業務規定」なるものが存在していて、概念的なことは書いてあるのですが、実務的に使えるものではありませんでした。具体的にどうやって実務に落とし込んでいこうかと、かなり悩みました。

 

特に中国向けの輸出は規制が厳しく、電子基板一つ送るにしても、『大量破壊兵器に使用するものを送っていないか』といったチェックが膨大にあり、結構神経を使いましたね。

 

また、現地へ出張する社員も多かったので、その手続き業務もありました。ワクチン接種など細かなルールを確認するため中国大使館に電話したら、日本語がほとんど通じなくて苦戦したりして。本当に全てが手探りという感じでしたが、私が作った海外渡航時の旅費申請のマニュアルがその当時役立った、と先日聞き、報われる思いがしました(笑)。」

ボランティア活動が教えてくれた、井戸掘りを教えることの大切さ

▲通っているお料理教室にて

 

2014年には、それまでの事業部付きの総務から、全社横断的な業務を担当する企画推進室へ異動します。

内田:「異動後、最初の大きなミッションは、Web勤怠システムの導入案件の推進でした。システム導入などもちろん初めてですし、社内で飛び交う言葉の意味すらわからず、初めはかなり苦労しました。『内田さんはWBS(※)作成をお願いします』と言われてキョトンとしていたのを覚えています(笑)。情報システム部や現場の事業部、そして上司などの協力で何とか導入することができましたが、私自身は何をしていたかも覚えていないくらい、とにかく大変でした。」

 

※WBS:案件全体の仕事内容を細かく洗い出し、構造的に整理したもの。見積もりやスケジューリングなどに利用される。

事業部配下の総務から、会社全体を統括する部署へと異動したことで、仕事観にも変化がありました。

内田:「もともとサービス業に携わっていたこともあり、『目の前のお客さまへのサービスを大切にする』という価値観を持っていました。事業部に所属していた頃はそれができていたのですが、1,000名を超える全社員に同じ対応をするのは物理的にも不可能です。正直、異動直後は事業部に戻りたい気持ちもありました。」

理想とする仕事ができないことで思い悩んでいた内田。立ち直るきっかけとなったのは、学生時代の活動を思い出したことでした。

内田:「私は学生時代、発展途上国の子どもたちに本を送るボランティア活動を行っていました。お金を寄付したこともあります。でも、金銭とか物をあげるのって、一過性でしかないんですよね。遠回りかもしれないけど、井戸掘りや農業などの技術を教えてあげれば、彼らの自活につながる。そのほうが絶対彼らのためになるはずだということに、ボランティアを通じて気づきました。

 

そのことをふと思い出し、より多くの社員をサポートできるようにすることは、井戸掘りを教えることと同じだと気付いたんです。そのための仕組みづくりを頑張ることで、会社の発展につながるんだと、理解できるようになりました。」

それぞれの現場で活躍するエンジニアのためにも、帰属意識を大切にしたい

▲犬のラテちゃんとパシャリ

内田には仕事において常に心がけていることがあります。

内田:「私自身が中途入社ということもあり、社員には横のつながりを大切にしてほしいと思っています。新卒入社と比べて中途入社は同期が少ないので、自分から話しかけていかないと、部門や案件以外の方との接点が作りにくい面があります。

 

なので、CRESCO All HandsやKICK OFFなどのイベントでは、特に中途入社の方が孤立しないよう、社歴の近い社員を集めて繋いだり、その方の配属先の上司に声を掛けて顔繋ぎしてもらうよう働きかけたりしています。」

入社以降、どんどん組織が大きくなっていく中で、社風はあまり変化していないと内田は言います。

内田:「私が入社した頃と比べると、社員数も売上高もかなり大きくなりましたが、当時感じていたアットホームな雰囲気は変わっていないと思います。これからも会社は大きくなっていくと思いますが、いい意味でこの社風は続いてほしいと思いますね。」

お客様先で勤務するエンジニアも多いクレスコだからこそ、帰属意識を持ってもらうことが大切だと言います。

内田:「どうやったらより帰属意識を持ってもらえるか、というのは常に考えますね。お客さま先で働いて、クレスコとの接点はただ給与をもらうだけ、という関係性にはしたくないです。テレワークが普及したコロナ禍以降も、ずっと考えています。

 

総務部門には、マニュアル化できないような質問や依頼がたくさん来ます。答えも白黒はっきり付けられないものが多いです。また、先ほどアットホームな雰囲気を大切にしたいと言いましたが、そういうのを面倒くさいと感じる人だっているはずですよね。そうした中で、いかなる視点で総合的に判断するかというのは永遠に手探りではあるのですが、それでも最適解を探し続けるのが、私たち総務の仕事なんだと思います。」

絶対的な正解のない中で、常に社員に寄り添い最適解を追い求める内田。法務総務部門として理想のサービス提供を、これからも模索し続けることでしょう。

※ 記載内容は2024年10月時点のものです。