2020年、新卒でクレスコに入社した源川 大地。数々の大型案件を経験する傍ら、“Japan AWS Jr. Champions”選出者として社外での活動にも積極的に参加しています。メンバーとの強固なつながりのもと、メタバースの更なる可能性を模索する源川が、これまでの歩みを振り返るとともに、今後の展望について語ります。

メタバースで、これまでにないスポーツの楽しみ方を生み出す

▲普段の仕事風景 

 

現在源川は、メタバースプラットフォーム「FavoriteSpace」開発案件でリーダーを務めています。

源川:「今私たちが作っているのは、メタバース空間の中でサッカーコンテンツを楽しみながら、チームや選手を応援したりファン同士で交流したりすることができるアプリです。例えば、自分のアバターを試合会場に降り立たせて、試合状況等を一緒に観戦できたりします。クレスコとしては、札幌事業所、品川本社の2チームが参画しており、私は品川本社チーム(3名)の一員として、主にプラグインを開発しています。」

源川にとって、メタバース開発は今回が初めての経験。不安はなかったのでしょうか。

源川:「メタバース開発に携わることが決まった時は、不安よりもわくわく感のほうが大きかったです。技術面では、この案件で使うUnreal EngineやC++(※)の経験、知識がなかったので、独学で簡単なゲームを作ってみるなどして一から学びました。ゲーム開発には以前から興味があったので、すべてが新鮮で面白いですし、自分が実装したものが動くのを見るのは、毎回楽しいです。」

 

※Unreal Engine:ゲーム開発プラットフォーム
 C++:プログラミング言語

これまで経験してきた案件と異なり、エンタメ要素の強いメタバース開発。チームとして意識していることがあると源川は言います。

源川:「どのシステムもそうですが、特にメタバースのような一般消費者向けのサービスは、ユーザーさんがいて初めて成り立つものなので、どうすればユーザーさんが盛り上がってくれるのか、常にチーム内で考えています。

 

良いアイデアを生むためには、チーム内コミュニケーションの活性化が重要だと考えており、一緒に他のメタバースサービスを体験してみたり、チーム内で“人狼”のようなゲームをしたりして、アイデアを気軽に出しやすい雰囲気づくりを心がけています。」

アプリの機能拡充のため、チーム内でさまざまなアイデアを検討しています。

源川:「スポーツ観戦の楽しさの要は、スタジアムやスポーツバーのような場所に集まって、リアルタイムで他のファンと感情を共有することにあると思うんです。なので、アプリ内に、もっと簡単に感情を共有できるような機能を実装できれば、さらなる価値を生み出せるのではないかと考えているところです。」

メタバースの可能性は無限大なのだと、源川は続けます。

源川:「メタバースでは、自分のアバターを使って、まるでスタジアムにいるかのような臨場感を味わえます。もちろんそれだけでも魅力的ですが、加えてファン同士の交流の場として、一体感を高めることもできるので、ユーザー同士をつなぎ合わせるコンテンツとしても非常に大きな可能性を秘めていると考えています。今後は、例えばスポーツだけでなく、ライブ映像を一緒に見て音楽を楽しむ空間といったものも作りたいですね。」

突出した活動実績で『Japan AWS Jr. Champions』に選出

▲定期的に社内でAWS関連の知識を発信している

幼い頃からものづくりに興味があったという源川。大学では機械工学を学びました。

源川:「子どもの頃から飛行機や新幹線などの乗り物が好きで、将来はものづくりに関わる仕事がしたいという思いから、機械工学を選びました。ITに興味を持ったのは、大学のプログラミングの授業でWebサイトを作ったのがきっかけです。」

就職活動をしていく中で、次第にITへの興味が強くなっていき、クレスコと出会います。

源川:「本社で行われた“クレスコカフェ”という会社説明イベントに参加して、社員の方とざっくばらんにお話しすることができました。みなさんとても話しやすく、社風の良さを感じました。それがクレスコへの入社の決め手です。 」

入社後は、旅行支援キャンペーンや農林業の実態調査など、官公庁系の案件に携わってきました。

源川:「旅行支援キャンペーン案件では、キャンペーンに関連した宿泊予約システムなどのインフラ運用などに従事しました。農林業向け案件は、農林水産省が実施する、農林業版の国勢調査のような調査の回答・集計システムの構築です。」

これらの案件や社内での活動などが評価された源川は、“2023 Japan AWS Jr. Champions”に選出されます。

源川:「“Japan AWS Jr. Champions”は、AWSに関する活動実績が顕著な若手エンジニアを表彰するプログラムで、2023年の表彰者が第1期生でした。案件でインフラ運用に携わっていたことやAWSの資格を取っていたこと、そして社内でAWS関連の勉強会を開催して、AWSがより自由に使えるような環境作りのサポートをしていたことなどを評価していただいたのではないかと思います。

 

この案件の趣旨は、私たち受賞者がAWSに関する情報を発信することで、AWSの普及促進につなげることです。加えて私自身、学んだことを自分の知識だけに収めるのではなく、他の人に共有することに意味があると思っているので、引き続き社内での情報発信に取り組むとともに、イベントなどに積極的に参加して、社外の人ともぜひ交流を深めていきたいです。」

学び、共有することで知識を蓄積させていったサブリーダー時代

▲AWSが開催したAWS Summit Tokyo 2023にて、源川ともう1名の社員が「2023 Japan AWS Jr. Champions」に認定された

 

入社5年目にして、すでに幅広い分野のプロジェクトを経験してきている源川ですが、中でも旅行支援システム構築案件での経験が印象深いと言います。

源川:「コロナ禍で打撃を受けた観光業を支援する目的で始まった旅行支援キャンペーンですが、その後、何度か対象エリアや名称の変更がありました。2020年に始まった最初のキャンペーンが終了する時に必要になった、システムのクロージング対応が印象に残っています。

 

キャンペーン終了に合わせてシステムを全て止める必要があるのですが、スケジュールや作業手順を決める業務に、メイン担当として携わりました。システムを止めるといってもいきなり止めるわけにはいかないので、機能単位で徐々に止めていき、途中で何か問題が発生した場合の回避策を検討するという準備をしました。

 

国の事業だけあってステークホルダーがかなり多く、その調整だけでも大変で、 前任者からの引き継ぎ期間を含めると、3、4カ月もかかる大掛かりなものだったので、印象に残っているのだと思います。」

実は旅行が趣味だという源川。案件で一緒になった社外の方との交流も良い思い出です。

源川:「キャンペーンの事務局には、大手旅行会社の社員さんも多数出向されていました。そういう方たちと話していると、旅行に関する知識をたくさん教えてもらうことができ、旅行好きの私にとって非常に楽しい現場でした。」

サブリーダーとして初めてマネジメント業務にあたった農林業向けシステム案件も印象に残っています。

源川:「それまでの案件ではステークホルダーとの調整業務がメインでしたが、この時は開発のサブリーダーとして、技術的なところをメンバーに教えつつ、作業進捗をリーダーや案件のマネージャーに伝達することがメインの役割でした。

 

メンバーは若手が主だったので、年齢が近い人、すなわち私に質問してくる人が多かったです。そんな中、知らない技術に関してメンバーから質問されても答えられず、己の力不足を感じたこともありました。とはいえ、もちろん分からないままでは済ませられないので、自分で調べて伝えるように努力しました。そうやって新しく学んだことを人に教えることで、徐々に自分の知識を増やしていきました。知識のアップデートは大変ですが、チームのためならば、さほど苦ではないです。」

メンバー一人ひとりを最大限輝かせられるリーダーに

▲第一ビジネスソリューション事業部 源川 大地(ゲンカワ ダイチ)

源川には、自身の経験も踏まえた理想のリーダー像があります。

源川:「クレスコにはさまざまな社内イベントがあり、部署や役職を超えた交流が盛んです。私自身も、新人の頃から先輩社員にとても優しく指導していただきました。私も後輩に対して同じように接することで、クレスコの誇るべき文化を守っていきたいと思います。

 

現在の目標は、チーム全体をサポートして、成長を促せるようなリーダーになることです。今のプロジェクトでやっているコミュニケーション活性化のための施策もそうですが、まずはチーム内の信頼関係をより強くしたいです。メンバー一人ひとりの個性や強みを最大限に活かせるような、コミュニケーションスキルを磨いていきたいと思っています。」

その理想の根底には、源川の前々からの思いがありました。

源川:「仕事をするうえで大事なのは、何よりも人だと思います。たとえ仕事がどれだけできても、人として関わりたくない人とは一緒に働きたくないじゃないですか。仕事は仕事として割り切る、というのも、当然周りとの関わり方の一つだとは思いますが、私はできれば、一緒に働く方とは、人として相対してやっていきたいです。そしてみんなが気持ちよく仕事に取り組める環境づくりをしたいという思いが、意識的という訳ではないのですが、前々からあるのでしょうね。」

源川はこれからも、“人”を大切に、さらにその活躍の場を広げていくことでしょう。

※ 記載内容は2025年1月時点のものです。