2020年にユニーク採用で新卒入社した、インダストリアルビジネス第一部の森本陽介(仮名)は、入社以来、インダストリアルビジネス第一部でエレクトロニクス、宇宙など様々な業界向けの開発業務に従事し、幅広い経験を積んできました。どんな機会もポジティブに捉え、知識を吸収し将来への糧とする森本。そんな彼に、これまでの歩みや、今後のキャリアについて語ってもらいました。
▲オーストラリアンフットボールの様子。ボールを抱え疾走!
大学では経営学を専攻していた森本。IT業界を目指したきっかけは何だったのでしょうか。
森本:「経営学という分野はどの業界にも通じる普遍性があるので、はじめはあまり業界を絞らずに就職活動を行っていました。最終的にIT業界に絞ったのは、今の世の中、あらゆる業界の根底、基盤にITがあるという、その裾野の広さを魅力的に感じたのです。もし仮にIT業界でうまくいかなかったとしても、そこで得た知識を他業界で活かすことができそうだという思いもありました。」
数あるIT企業の中からクレスコを選んだ理由として、ユニーク採用枠の存在が大きかったと言います。
森本:「クレスコの説明会に参加した時にユニーク採用枠があるということを知り、『これは自分に合ってそうだ』と感じました。というのも、私は大学でオーストラリアンフットボールという、結構珍しいスポーツをやっていたからです。
オーストラリアンフットボールは、ラグビーとサッカーの要素が合わさったようなスポーツです。日本ではほとんど知られていませんが、オーストラリアでは最も人気のある球技と言われています。
結果、ユニーク採用枠で内定をいただいたわけですが、マイナーなスポーツに励んでいたことを評価してくれた、それ自体が嬉しかったですね。どの企業でも面接などで食いつかれた部分ではあったのですが、実際にそのような経験をした人のための採用枠があるのは、自分が見た限り、クレスコだけだったので。独自の個性や経験を評価してくれる会社なら、いろんなことに挑戦できそうだと感じ、クレスコへ入社を決めました。」
▲趣味の旅行で、岩手県・平泉にある毛越寺へ
2020年の入社以降、エレクトロニクス業界、エッジAI、そして宇宙と、幅広い分野の案件に参画してきました。
森本:「どの案件にもそれぞれの面白さがあり、さまざまな経験を重ねてきましたが、その中でも宇宙業界向けのWebアプリケーション開発案件が特に印象に残っています。詳細はお話しできないのですが、非常に夢のあるサービスに関する案件でした。
もちろん仕事ではあるのですが、それ以上に『新しいことに挑戦している』という雰囲気が案件チーム全体に漂っていた印象があります。町工場がロケット部品の開発に挑戦するというドラマがありましたが、その一部に入り込んだような。メンバー全員がワクワクを感じていたと思います。
この案件では、お客さまと直接話す機会が多かったことも覚えています。お客さまに質問したり、逆にお客さまにアプリケーションの仕様や開発内容を説明したり。綿密なコミュニケーションを取るなかでに、かなり仲良くしていただけたことも良い思い出です。」
技術面では、フロントエンドとバックエンドの両方に携われたことが、自身のキャリアにとって大きな意味を持つと言います。
森本:「自分の中で大きく変わったのは、相手側のことを考えられるようになったことです。例えばフロントエンド側から『こういう API(※) が欲しい』と言われたときに、どんなレスポンスだと相手がやりやすいのかの理解があったり、要望に入っていない部分でも、『こういうものが必要では?』という提案が出来たり。双方の視点を持っているからこその動きが出来るのが、自分の強みだと思います。最近は、どちらもこなせる人が増えてきてはいますが、体感ではまだ少ない気がするので。個人的にはフロントエンドの方が開発する上で視覚的に結果が分かりやすいため好みではあるのですが、バックエンドにも良さがあるので、どちらでも業務時はポジティブに取り組んでいます。」
※API:Application Programming Interfaceの略。ソフトウェア同士が情報をやり取りする際に使用されるインターフェースのこと。
▲チームメンバーの2人と。日々、それぞれの学びや考えを共有しあっています。
新人の頃は、「バカ真面目」に仕事をしていたと言う森本。あることがきっかけで、仕事の「うまいやり方」を考えるようになりました。
森本:「入社以来、バカ真面目にガツガツ仕事していたのですが、ついに限界が来たのか、2年目のゴールデンウイークくらいの時期に頭がパンパンになって、『このままではダメだな』という直感がありました。それがきっかけで、まず『このラインまで来たらセーブしよう』という、自分の中での基準を設けるようになりました。
また、なんでもかんでも真正面から取り組むのではなく、もっと効率的でスマートなやり方はないか、例えば自動化ツールを活用できないか、など別の方法を考えるようになりましたね。」
また、現在のチーム内では、積極的に改善案を提案し、よりよい業務遂行に貢献しています。
森本:「以前のチームは2名体制だったこともあり、コミュニケーションは1対1が中心でした。そこに私が加わる形になったので、よりチームとして価値を発揮しやすくなるような施策を提案してきました。
具体的には、チーム業務の定期的な振り返りミーティング開催や、チーム内での知見共有です。振り返りに関しては、私がフレームワークの作成を担当し、チームとして良くできたことやうまくできなかったこと、来期挑戦したいことなどを話し合っています。
知見共有では、それぞれが学んだことや感じたことを持ち寄ってまとめています。それによって、例えば『手戻りが発生しないように、こういうものがあった方が良いよね』といった感じで、工夫しやすくなるんです。開発という仕事に携わっている以上、個人で学ぶことは大前提ですが、知見をチームで共有することで、プラスアルファの価値創造につながると思っています。その意味で、提案して良かったですね。」
▲インダストリアルビジネス第一部 森本 陽介(仮名)
2022年からはJASA(一般社団法人組込みシステム技術協会)での活動にも参加している森本。将来を見据え、知識を蓄えています。
森本:「JASAにはいくつかのワーキンググループ(WG)があり、以前から興味のあったスマートライフWGに参加しています。スマートライフとは、IoT家電などを用いたエネルギー効率の良い暮らし方のことです。スマートライフWGでは、人の感情や状態をセンサーで読み取りIoTとして応用する技術の研究などに取り組んでいて、展示会でプロトタイプを出展するなどしています。今の仕事に直結する分野ではありませんが、いつ何が役に立つか分かりませんから、自分自身の視野を広げる意味で、何でも前向きに学ぶことを意識しています。」
また、これまでの業務とは全く異なる新プロジェクトへの参加という、さらなる挑戦が控えていると言います。
森本:「次に配属される自動車系の案件では、要件定義などの上流工程を担当します。これまでの開発業務とは180度業務が変わるので、今はわくわく5割、不安5割といった心境です。
扱うサービスに関する知識はあるのですが、上流では相手の要望を聞く力が試されるので、その力をつけるべく学習を進める予定です。こちらの作ったもの次第で、当社に任せていただけるところが決まるので、当然プレッシャーはありますが、良い機会だと思って、しっかり頑張りたいです。」
最後に、今後のキャリアの展望を聞きました。
森本:「経営学部だったこともあり、入社からしばらくはビジネスやマネジメント寄りの道を目指していました。ただ、開発で経験を積んでいくうちに、技術的なスペシャリストとしての道も意識するようになり、今は正直決めかねています。どちらに進むにしても、現状に満足して止まるのではなく、『常にちょっと先』を目指す姿勢を大切に、挑戦し続けるキャリアにしたいと思っています。」
将来の可能性を閉ざさず、貪欲に、柔軟に自分の中の引き出しを増やす。彼の挑戦は、まだ始まったばかりです。
※ 記載内容は2025年10月時点のものです。